伴走支援を検討する方から、繰り返し寄せられる問いがある。料金や守秘のような実務的なものから、「他の専門家と何が違うのか」という根本的なものまで。判断の材料になるよう、先回りして率直に答えておきたい。ここにない問いは、初回相談で遠慮なく尋ねてほしい。

信託銀行や税理士がいる。何が違うのか

代わるものではなく、その手前を担う、というのが答えである。信託銀行・プライベートバンクは資産の管理を、税理士は税務を、弁護士は法務を、司法書士・行政書士は設立手続を担う。いずれも不可欠で、当方はそのどれにも代われない。編集部の役割は、「何のために、どこへ、どう語るか」という設計の部分にある。意志を言葉にし、器を選び、専門家チームをつなぐ。すでに信頼する専門家がいれば、その方々と協働する。詳しくは体制・協働ネットワークを参照してほしい。

金融商品は売らないのか

売らない。販売も仲介もせず、その手数料も一切受け取らない。寄付額に連動する成功報酬も受け取らない。寄付が増えるほどアドバイザーが儲かる仕組みは、「もっと寄付すべきだ」と勧める動機を生み、助言の中立性を損なうからである。報酬はクライアントから受け取る定額の対価のみで、それ以外のどこからも利益を得ない。この構造こそが、純粋にクライアントの側に立つための条件だと考えている。

料金はいくらか。なぜ固定額をサイトに載せないのか

各メニューに目安は掲げている(ステートメント診断のみ20万円・固定)。固定額を一覧で公開しないのは、支援の範囲が一人ひとり大きく異なるためである。確定価格を先に出すと、範囲を擦り合わせる余地が消え、値引きの圧力だけが残りやすい。正式な金額は、範囲を確認したうえで初回相談の後に書面で提示する。報酬はすべて定額制である。

匿名で進められるか

進められる。むしろ、名を出さないという選択そのものを設計の対象として扱う。誰に、何を、どこまで明かすか——あるいは明かさないか。匿名フィランソロピーには固有の作法があり、「語らないことの設計」はナラティブ構築の重要な一部である。このサイト自体が運営者名を掲げていないのも、同じ思想に基づく。

小さく始められるか

始められる。いきなり財団を作る必要はない。ステートメント診断という単発・定額のメニューから関心を確かめてもよいし、既存財団の中に自分の冠基金を設けるスモールスタートもある。手応えを得てから器を大きくする、という順序を勧めている。

遠方・海外からでも相談できるか

できる。相談はオンラインでも対面でも構わない。海外在住で日本国内のフィランソロピーを設計したい、あるいはその逆、という相談にも応じる。ただし、各国・各制度の法務や税務は現地の専門家の領域であり、その点は協働する専門家を通じて扱う。

守秘はどうなっているか

相談のなかで知り得た情報は、一切外部に開示しない。事例として言及する場合も、本人が特定されない形に加工し、かつ同意を得たものに限る。守秘は、この仕事の前提である。

税務や登記もやってくれるのか

行わない。税額計算・税務スキームの個別助言は税理士の、登記申請・官公署提出書類の作成は司法書士・行政書士の、法律事務は弁護士の、有価証券等への投資助言は登録業者の独占業務である。当方の役割は経営・戦略コンサルティングおよび編集・制作であり、これらの法定業務には立ち入らず、必要に応じて提携専門家を紹介する。

どんな段階で相談すべきか

早くても遅くてもよいが、「器を作ってから中身を考える」順序にならないうちが望ましい。漠然とした関心しかない段階でも、むしろその段階だからこそ、意志の言語化から始められる。逆に、すでに財団を持っていて方向を見直したい、という相談も歓迎する。どの段階かは、支援対象のページも参考にしてほしい。

その他のご質問は:info@philanthropist.jp

本ページは一般的な情報提供を目的とし、税務・法務に関する個別の助言を行うものではない。制度の詳細は各分野の専門家に確認のこと。