寄付したお金は、何を変えたのか。この問いは、口にするのは簡単だが、答えるのは難しい。社会の変化には多くの要因が絡み合い、因果を特定しにくく、成果が現れるまでの時間も領域ごとに大きく異なる。だが、難しいからと評価を手放せば、実際には何も変えていない「成功したように見える活動」に資金を投じ続けてしまう。社会的インパクト評価は、与えることを学びへと変える営みである。

なぜ評価するのか

評価の目的は、誰かを採点することではない。次の意思決定をより良くすることである。続けるのか、増やすのか、やり方を変えるのか、退くのか——その判断を、印象や善意ではなく、確かめられた事実に基づいて下せるようにする。評価は寄付の出口ではなく、次のサイクルの入口にある。そして、測ることは寄付先を信頼することと矛盾しない。むしろ、共に成果を見つめる関係は、信頼を深める。

評価の考え方

評価は、活動の前に始まる。まず「どんな変化を目指すのか」を描くロジックモデル変化の理論(セオリー・オブ・チェンジ)を組み立て、投入(インプット)から活動、産出(アウトプット)、そして本当に見たい成果(アウトカム)までの道筋を言葉にする。その道筋に沿って、何を観察すれば変化を捉えられるかという指標を定める。アウトプット(何回・何人)とアウトカム(どう変わったか)を取り違えないことが要点である。手法には、アウトカム評価、活動が展開する過程を見るプロセス評価、社会的投資収益率(SROI)の試算などがあり、目的と段階に応じて使い分ける。

提供する支援

第一に、評価の設計。何を成功とみなすかを、寄付の目的から逆算して定義し、ロジックモデルと指標に落とし込む。第二に、データ収集の設計。寄付先に過度な報告負担をかけずに、必要な情報を無理なく集める仕組みを整える。第三に、結果の解釈と意思決定への接続。集まった事実を、配分の見直しや次の一手の判断につなぐ。第四に、寄付先との対話の設計——評価を「監査」ではなく「共に学ぶ場」にするための進め方を整える。

進め方

評価は、単発でも継続でも組める。単発では、既存の活動や助成について評価の枠組みを設計し、現状を可視化する。継続では、継続伴走のなかに年次のレビューとして組み込み、毎年の振り返りを通じて配分とアプローチを更新していく。いずれの場合も、評価は完璧な科学ではなく、よりよい判断のための技芸(アート)であるという前提に立つ。測れないものを測れるふりはしない。

業務範囲について

  • 当方が行うのは、寄付者の意思決定を支えるための評価設計と伴走であり、第三者認証・監査・格付けの発行ではない
  • 個別の有価証券・金融商品の評価や投資助言は行わない
  • 統計的因果推論など高度な専門評価が必要な場合は、評価の専門機関・研究者と協働する
  • 当方の役割は経営・戦略コンサルティングおよび編集・制作の範囲にとどまる

本ページは一般的な情報提供を目的とし、特定の評価結果や寄付行為を保証・推奨するものではない。社会的インパクトの評価手法には諸説があり、確立した唯一の正解は存在しない。

費用

料金目安は100万円〜(税別)。評価の範囲(単発の設計か、継続的なレビューか)によって変動するため、正式な金額は初回相談の後に書面で提示する。継続伴走に組み込む場合は、月額の中で扱う。報酬は定額のみで、寄付額や評価結果に連動する成功報酬は受け取らない。